『投資をもっと楽しく身近に』をコンセプトに、投資未経験の方にも参考になるような企業紹介をしていくコーナーです。
あの牛丼の老舗『吉野家』を展開する【9861】吉野家ホールディングスの株価が下落してます。
7月10日に発表した2025年2月期 第1四半期決算短信。この結果&今後の見通しがあまり良くなかったことが嫌気され、窓を開けて急落しています。
今回の決算短信になった主な原因は、このブログでも度々取り上げているように、ウクライナ&中東情勢悪化による世界情勢、円安や政府主導の賃上げによるコスト負担増、それに加えて個人消費の低迷などが挙げられます。その結果、営業利益−38.6%、経常利益−24.6%と、どちらも前年同期比でマイナスという残念な結果になっています。
企業もそんな状況を指を咥えて見てるわけではなく、「吉野家」店舗の商品提供システムの改善(お客様自ら商品を受け取るスタイルへの方針転換など)や傘下の「はなまるうどん」の”天ぷら粉の改良”、クレジットカード端末の導入による店舗運営のシステム化、これらに積極的に取り組んでいく方針とのことです。
ただ、こういったことを行なっていたとしても、利益を圧迫している&売上が伸び悩む要因になっている原材料&人件費の高騰が収まらない限り、根本的な解決にはならないのではないか?と私は思います。
ですが、商品付加価値を高める&システム周りでの店舗運営の効率化、これらの取り組みは将来的な企業価値を高める要因になるはずです。ですので、今後どうなるのか?取り組みが功を奏すのか?注目していきたいです。
とはいえ急落していると言っても、直近10年で見れば上昇トレンドの真っ最中ですし、今回の急落があったとしても長期で見れば”上昇トレンドの押し目”そう見えなくもないです。
短期的には2,000円台前半まで、株価が戻される可能性もあります。ですが、世界情勢は変えられないにせよ、歴史的な円安の要因となっていた日米金利差もいよいよ縮小する兆しが見えてきました。楽観的な見方かもしれませんが、円高方向に為替が触れて、物価上昇も落ち着き原材料調達コストも下がる、こうなれば企業の利益確保&株価の上昇につながります。
なので、もし私に余剰資金があるのであれば、今の段階で買い向かう候補に加えても良い銘柄だと考えてます。
勿論これは楽観的な見方をした場合の話です。アメリカ経済が景気後退(もしくは大クラッシュ)する事態になれば、外食産業だけでなく日本経済にも大きく影響を及ぼすでしょう。もう一回コロナ禍のような経済状況に陥る可能性だってありますからね…
そのような悲観的なシナリオは頭に入れておく必要はあります。
指標面
PERは45.5倍、PBRは3.06倍、配当利回り0.69%と最近このブログで取り上げている食品業界の例に漏れず割高な水準です。
配当金の推移は、「良くも悪くも日本外食産業の配当金の出し方してるな〜」という印象です。特にコロナ禍では無配転落、その後の配当金の戻り方に関しても”少しづつ”といった感じで、配当金に関しては「もうちょっと頑張ってほしい」という印象を抱いてしまいます。
なので、🤩「安定した配当金を受け取りたい!」😌「配当金に関して心配したくない!枕を高くして寝ていたい!」こういったスタンスの方には向いていない銘柄であると言えます。
※個人的な意見ですが、外食産業自体こんな感じなので、上記のような狙いの方はポートフォリオに組み込むのは、そもそも止めておいた方が良いと思います。
株主優待
優待に関しては結構大盤振る舞いな印象を抱きました。
- 100株~199株保有で2月末、8月末の半期毎に4枚の500円サービス券を進呈
- 200株~999株保有で2月末、8月末の半期毎に10枚の500円サービス券を進呈
- 1,000株~1,999株保有で2月末、8月末の半期毎に12枚の500円サービス券を進呈
- 2,000株以上保有で2月末、8月末の半期毎に24枚の500円サービス券を進呈
となっています。
何年以上連続保有といった保有期間もありませんし、大抵の場合(良くても)1,000株を目安に優待基準があるのに比べて、2,000株保有の株主にも優待を付ける手厚さを感じられます。
しかも最低でも100株持っていれば、半年ごとに2,000円分の優待がゲット出来ます。約30万円投資すれば年間食費が4,000円分浮くことを考えたら相当嬉しいですね。年間4,000円はバカに出来ませんヨ!
今後改悪されないことを願います。
まとめ
今回は四半期決算発表後急落の牛丼チェーン店「吉野家」を展開する『吉野家ホールディングス』について取り上げました。
株価的には長期で見れば上昇トレンドの押し目と言えなくもないですが、世界情勢やアメリカの経済動向には注意が必要です。
株主優待に関しては手厚い印象があり、100株保有で年間4,000円分のサービス券を受け取れます。
優待目当てで、尚且つ食費を少しでも浮かせたい、といった思いがある方は投資を検討してみてはいかがでしょうか?
とはいえ、今の株価では約30万円投資資金が必要なので、そこのところはご留意ください。
以上参考になれば嬉しいです。
今回取り上げた話題難しく感じた方でも、書籍&他の方のブログ・SNS等で勉強して、少しづつ取り組んでいけば自然とできるようになります。
”勉強”と書けば堅苦しく感じますが、”ゲームの攻略法を調べている”そんな気持ちで学び続けて、投資経験を積んでいってください。
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以上投資判断の参考&少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。