銀行はあなたの「親友」じゃない!
「銀行からお金を借りるのって、なんだか怖い…」
「できれば借金なんてしたくない…」
わかる。
俺も起業したばかりの頃は、そう思ってた。
銀行の窓口に行くたびに、なんか怒られるんじゃないかってビクビクしてたし、印鑑を押す手が震えてたのを覚えてる。
でも、はっきり言っておく。
その考え方じゃ、会社は成長しない。
いや、それどころか、いつか必ず資金繰り地獄に陥って、倒産する。
今日は、俺が身をもって学んだ、銀行との付き合い方、そして「知っておかないとヤバい」銀行交渉の裏側を、全部洗いざらい話していくぜ。
経営者が最優先すべきは「現金」の最大化だ!
Point:会社は「現金」が尽きたときに倒産する。利益ではなく、現金を追え。
前回も話したことだけど、これは本当に大事なことだから、何度でも言う。
会社は「現金がなくなった時」に倒産する。
利益がいくら出ていても、手元に現金がなければ、給料も家賃も払えない。
だから、まずは固定費の6ヶ月分を常に現預金として持っておくことを目標にしよう。
そのためには、負債を増やすことを恐れるな。
負債は、現金を調達するための最強の「武器」だ。
銀行から借り入れをすることは、決して悪いことじゃない。むしろ、賢い経営者は皆やっている。
銀行は、俺たちの事業を応援してくれる「資金調達のパートナー」なんだ。
銀行交渉で絶対に避けるべき、経営者の「勘違い」
俺は今まで、たくさんの経営者と会ってきた。
そして、資金繰りに困っている人たちの多くが、ある共通の「勘違い」をしていることに気づいたんだ。
1. 「〇〇比率」信仰に騙されるな!
Point:自己資本比率が高いからといって安心するな。手元の現金がなければ意味がない。
「うちの会社は自己資本比率が高いから、銀行も安心して貸してくれるはずだ」
もしそう思っているなら、今すぐその考えを捨ててくれ。
自己資本比率は、あくまで過去の利益の積み重ね。帳簿上の数字だ。
その数字がいくら良くても、売掛金や在庫ばかりで、手元に現金がなければ、銀行は絶対に貸してくれない。
銀行は「明日、この会社が潰れないか」を一番気にしている。
2. 銀行は「困っている人」の味方じゃない!
Point:銀行は「親切心」でお金を貸すわけじゃない。彼らもビジネスだ。
「銀行はお金を貸すのが仕事なんだから、困っていれば助けてくれるはずだ」
これも大きな勘違いだ。
銀行はボランティア団体じゃない。彼らもビジネスとして、返済能力がある企業にしかお金を貸さない。
「貸すも親切、貸さぬも親切」
この言葉を肝に銘じておけ。返済能力のない企業に無理に貸すことは、その企業の首をさらに締めることになる。
3. 「必要になってから」融資を申し込むな!
Point:融資は「必要になる1ヶ月前」には相談しろ。
多くの経営者は、手元の現金が尽きそうになってから慌てて銀行に駆け込む。
でも、それでは遅い。
銀行の審査には時間がかかるし、準備不足で提出書類に不備があれば、さらに遅れる。
融資は、「余裕がある時」に、「必要になる前」に相談に行くのが鉄則だ。
批判的な意見への反論
「いや、でも銀行員は親切だし、色々とアドバイスもしてくれる。それに、担当者が『大丈夫です』って言ってくれたら、融資は通るんじゃないのか?」
ごもっともな意見だ。
銀行員は親切な人が多いし、彼らだって経営者の力になりたいと思っている。
でも、忘れてはいけない。彼らはあくまで「ナビゲーター」だ。
融資の最終決定権は、彼らの上司や本部にある。
担当者が「大丈夫です」と言ってくれても、本部が「NG」を出せば、融資は通らない。
提出資料を一度で全て揃えること、論理的な資金使途と返済計画を提示すること。
これができていないのに「大丈夫」と言われて安心するのは、丸腰で戦場に向かうようなものだ。
担当者は、あなたの「応援団」であっても、あなたの「命綱」ではない。
そのことを肝に銘じて、自分の会社の経営は、自分自身で責任を持つ姿勢を貫いてほしい。
まとめ:経営者は「情報弱者」から卒業しろ!
今日の話をまとめよう。
- 銀行はあなたの「親友」ではない。 彼らはビジネスとして、返済能力がある企業にしか貸さない。
- 融資は「必要になる前」に相談しろ。 余裕があるうちに、準備を整えておくことが重要だ。
- 「〇〇比率」や担当者の言葉に惑わされるな。 会社の健康状態は、手元の現金がすべてだ。
「でも、どうやって正しい情報を手に入れればいいんだ?」
大丈夫。
今はインターネットやYouTube、たくさんの書籍で、正しい経営の知識を学ぶことができる。
俺も最初は何もわからなかったけど、ひたすら勉強した。
そして、自分なりに試行錯誤して、少しずつ「正解」にたどり着いてきたんだ。
「情報弱者」でいることに気づき、自ら学び、行動する。
それが、経営者として生き残るための、唯一の道だと俺は信じている。
一緒に頑張ろうぜ!