【昇進の罠】仕事ができる人がリーダーになってはいけない理由と、会社が成長する組織の作り方
おい、そこの君。
会社でこんなこと思ってないか？
「昔はバリバリ仕事ができたのに、役職についたら無能になった上司…」
「なんであんな人が管理職なんだろう？」
わかる、わかるよ。俺も昔はそう思ってた。
でもな、これには理由があるんだ。
実は、「名プレイヤーは名監督になれない」というのは、経営の世界ではごく自然なことなんだ。
今日から、その残酷な真実と、どうすれば俺たちが「名監督」になれるか、そして、中小企業が生き残るためのとっておきの戦略について話そうと思う。
【本題】「ピーターの法則」が示す、無能な上司が生まれるメカニズム
なんで仕事ができた人が、役職についた途端にダメになるのか。
その理由を説明する有名な法則がある。
それが、「ピーターの法則」だ。
これは、アメリカの教育学者であるローレンス・J・ピーターが提唱したもので、「人は能力の限界まで昇進する」という法則なんだ。
つまり、ある人が現在の役職で優秀な成績を収めると、その能力が評価されてさらに上の役職に昇進する。
そして、またそこで優秀な成績を収めれば、さらに上の役職へ。
これを繰り返していくと、最終的にその人は「無能のレベル」に到達する。
つまり、その役職で求められる能力が、その人の能力を超えてしまい、それ以上は昇進できなくなるんだ。
だから、多くの会社で「無能な上司」が生まれるのは、偶然じゃなくて、この「ピーターの法則」が働いているからなんだよ。
優秀な部下が「無能な上司」になるワケ
この法則を理解すれば、なぜ優秀だった部下がダメになるのかがよくわかる。
それは、求められる能力が全く違うからだ。
- 部下の頃
- 求められるのは、個人の成績。
- 営業なら、自分の力で売上をどれだけ上げられるか。
- 大事なのは、「自分」が勝つことだ。
- 上司になったら
- 求められるのは、チーム全体の成績。
- 自分の力で勝つんじゃなくて、「部下を勝たせる」ことが仕事になる。
- 部下一人ひとりの特性を理解し、力を引き出す能力が求められる。
つまり、部下の頃に評価された「個人のスキル」が、上司になってからはほとんど役に立たないんだ。
「俺のやり方でやればいいんだ！」って自分の成功体験を部下に押し付けて、結果的にチーム全体がうまく回らなくなる。
これが、「優秀な部下が無能な上司になる」という現象の正体だ。
昇進させるべき人、そうじゃない人の見極め方
じゃあ、どんな人を上司にすればいいのか？
もし君が将来、誰かを昇進させる立場になったら、以下の特徴を持つ人間を選べ。
昇進させるべき人材の条件
- 「上に行きたい！」という強い意欲（欲）がある
- そもそもリーダーになりたい、役員になりたいという願望がないと、責任感も生まれない。
- 気遣いや魅力がある
- 部下に対して一方的に指示するのではなく、「どうすればできるようになるか？」と一緒に考える姿勢が重要だ。
- 会社のルールをきちんと守る
- 細かい経費精算の期日を守れないような人は、会社全体のルールも守れない。信用できない。
- ミーティングで発言する
- チームや会社を良くしようという意識があるから、自然と意見を言う。
- 口だけでなく、行動で示す
- 「あれをやれ、これをやれ」と言うだけでなく、自ら率先して行動し、手本を見せる。
- 部下から慕われている
- これが一番大事かもしれない。部下から好かれているか、信頼されているかは、チームをまとめる上で不可欠な要素だ。
昇進させてはいけない危険な人材
- 個人営業成績がずば抜けて良い人
- 自分のやり方を押し付けてしまいがちで、部下が育たない。
- 人の悪口を言う人
- 悪口を言う習慣がある人は、会社や上司の悪口も言っている。組織の士気を下げる原因になる。
中小企業が生き残るための「組織のカタチ」
じゃあ、もし君が中小企業の経営者だったら、どうすればこの問題を解決できる？
正直、中小企業で「名監督」になれるような人材は、ほとんどいない。
そこで提唱されているのが、「組織を大きくしない」という戦略だ。
- 社員を増やさない（少数精鋭）
- 組織が大きくなればなるほど、マネジメントの難易度が上がる。
- 社員はマネジメント能力のある優秀な人材に限定する。
- 実働部隊は業務委託を活用する
- 社員教育に時間をかける必要がない。
- 契約に基づいて仕事をしてもらうだけなので、非常に運用がしやすい。
このモデルを採用すれば、「優秀な部下が無能な上司になる」というリスクを回避しつつ、会社を成長させることができる。
実際にこのモデルで日本トップクラスの生産性を誇る会社もある。
まとめ：「監督」を目指すなら、今日から意識を変えろ
もし君が将来、誰かを導く「監督」になりたいなら、今日から「自分のやり方」に固執するのはやめろ。
「どうすれば部下は成長できるんだろう？」
「どうすればチームは勝てるんだろう？」
そう問いかける意識こそが、名監督への第一歩だ。
そして、その問いかけを「口だけ」で終わらせず、行動で示すこと。
自分の仕事だけでなく、チームや組織を良くするために何ができるか、真剣に考えてみてほしい。
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