選択肢が多いことは一見良いように思えてしまいます。
将来なりたいもの、欲しいもの、Amazonや楽天などのネットショッピングで買うものなどなど。
至る所で多くの選択肢が存在しています。
実は人間は、”選択肢が多すぎると逆に選びにくくなる”ということが判明しています。
「ジャムの法則(実験)」という1995年にコロンビア大学に所属するシーナ・アイエンガー教授により発表された心理現象があります。
実験内容はスーパーマーケットでジャムの試食販売を2つのパターンで行いました。
パターンA:試食販売するジャムは6種類
パターンB:試食販売するジャムは24種類
さて、どちらのパターンがお客さんの購入率が上がったのでしょうか?
話の流れ的に分かりますよね😅
購入率が高かったのは”圧倒的に”パターンAでした。何とパターンBの10倍の購入率だったようです。
※ちなみに試食を行った人が多かったのは24種類のジャムを用意したパターンBでした。
このことから「人は選択肢が多すぎると一つのものを選ぶのが難しくなり、選択すること自体をやめることもある」という心理作用が発見されました。
このことを心理学用語で『決定回避の法則』と呼ばれるようになりました。
ただしこの「ジャムの法則」は”再現性が無い”と言われています。
その後も似たような実験が行われた際には、「選択肢は多い方が良い」という結果になっています。
では視点を変えて『決定回避の法則』に関するもう一つの考え方をご紹介します。
それが”マジックナンバー”です。
マジックナンバーとは、人が一度に処理できる情報の限界を数値化したもの。
簡単に説明すると、「人が一度に覚えていられる限界の数」ということになります。
以前までは「7±2」(5〜9個)がマジックナンバーとされていましたが、現在は「4±1」(3〜5個)が主流になっています。
このことから基本的に選択肢は”3択まで”が、人間が負担を感じないレベルの決定を下せる数ということになります。
要するに「多すぎる選択肢は良くないよね」ということです。
もし選択肢が多い場面に遭遇した時には、あえて選択肢を狭めてみる。
例えば自分の中で絶対に嫌なものを初めから除外する、といったこと。
これらを行うことで決断疲れが減り、エネルギーを別のところへ注ぎ込むことができます。
これは日常生活でも、仕事を行う上でも有益な考え方だと思います。
アップルの創業者のスティーブ・ジョブズも、Facebook(現メタ・プラットフォームズ)の創業者マーク・ザッカーバーグも、「”いつも同じ服”を着ていた」ことは有名です。
これは「今日着る服を決める決断をするより、もっと大事なことに決断のエネルギーを使いたい」こう考えていたからこその行動だと思います。
もちろん、めんどくさがりな性格だったという可能性もありますがね…😅
ですが結果として、世界を変えるような企業に成長させることが出来ているのです。それくらい生産性の高いことに決断エネルギーを注ぐことは重要なのです!
「世界を変える」なんて大それた、途方も無いことを考えていなくても、自分にとって大事な将来に役立つ決断をしていくことで人生を好転させていけるはずです!
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。