株式市場
8月20日の米国株式は、主要3指数全て反落しました。
S&P500は、上昇記録を8でストップし、一時最高値に迫っていたが、取引開始されてすぐ上昇した後は、ほぼマイナス圏での推移となりました。
株式 | 終値 | 前日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500 | 5597.12 | -11.13 | -0.20% |
ダウ工業株30種 | 40834.97 | -61.56 | -0.15% |
ナスダック | 17816.94 | -59.83 | -0.33% |
この日は大型ハイテク株が総じて売られた。エヌビディアは前日までの6営業日で約25%上昇していたが反落しました。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)も下落。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが、保有するBofA株を追加売却しています。
一方、ネットフリックスは約3年ぶりに上場来高値を更新。広告の先行販売契約が前年比で150%余り増加したことを明らかにしました。
パロアルト・ネットワークスも上昇。強気な業績見通しや自社株買い計画の拡大が好感されたようです。
ヒートマップはこのような状態になっています。
大型テック株の弱さがヒートマップからも見て取れます。
債券市場
米国債の状況
米国債相場は価格が上昇しました。一方、利回りは低下しています。
カナダの7月の消費者物価指数(CPI)が2021年3月以来の低い伸びとなったことを受け、カナダ国債が買われた流れが波及した模様。
年限が短めの米国債利回りが特に大きく低下してます。
国債 | 直近値 | 前日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.06% | -6.2 | -1.49% |
米10年債利回り | 3.81% | -6.4 | -1.66% |
米2年債利回り | 3.99% | -8.0 | -1.97% |
為替市場
今週末に控えるジャクソンホール会議を前に様子見の動きが広がり、ニューヨーク外国為替市場でドル円は145円前半で取引を終えています。
原油先物
原油先物価格の指標であるWTI原油は続落。20日に期限を迎えたウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前営業日比33セント(0.4%)安い1バレル=74.04ドルで、取引を終えています。
ちなみに現在のWTI原油先物複合チャートは、1バレル=73.17となっています。
世界最大の石油輸入国である中国で、経済成長の鈍化や運輸部門の脱炭素化によって燃料需要が一部減退していることが材料視された為。
しかし、中国が不動産セクターに対して新たな救済策を検討していることが明らかになった為、今後景気・需要回復によって価格上昇する可能性があります。
指標
投資家の恐怖を表すVIX指数は、現在15.87。(前日は14.66)
あまり変化はありませんでした。
強欲指数であるFear&Greed Indexはようやく”中立”を指しました。
ジャクソンホール会議前に投資家のセンチメントが回復しているので、当日のパウエル議長の発言次第では一時株価上昇につながる可能性があります。
※S&P500指数が下落していても、中小型株の株価が上昇すれば強欲指数が上向く為、主要3指数が下落していても(あくまで指数上は)投資家のセンチメントが回復します。
まとめ
今市場参加者が注目しているのは、今週末に開かれる『ジャクソンホール会議』です。
そこでFRBのパウエル議長がどんな発言をするのか?期待と警戒感を強めている為様子見している状況です。
ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループのグローバル為替責任者、ブラッド・ベクテル氏は「パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は選択肢を保持するために50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げの可能性を残す。一方で、緊急事態や極端な状況に関する話は避けようとするだろう」と述べています。
そして、懸念される事項がもう一つあります。
21日に米労働統計局が雇用者数の伸びに関して基準改定値を示す、ことです。
ゴールドマン・サックス・グループとウェルズ・ファーゴのエコノミストらは、3月までの年間雇用者数の伸びが、現在の推定から少なくとも60万人(月約5万人)下向き改定されると見込む。
JPモルガン・チェースの予測では約36万人減るが、ゴールドマンによれば、100万人規模の改定もあり得るとしています。
雇用統計に影響を及ぼしかねない改定のため、市場参加者の注目が集まることが考えられます。
兎にも角にも、大事なのは今市場にあるリスクを認識しつつ、後悔のないポジションをとっていくことです!
相場に居続けることを考えて、そして株価が上昇したとしても納得いく投資を行っていきましょう。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。