株式市場
先週末景気後退懸念から売り優勢になり株価が下落した反動で、9日の株式市場は押し目買いの動きが広まりました。
投資家の注目は水曜日に発表されるCPI(消費者物価指数)に向いています。
FRBはすでにインフレではなく雇用に重点を置いている、とのニュアンスを発信していますが、重要な指標であることには変わりありません。
利下げ幅が0.25%になるのか?、それとも0.5%以上になるのか?、結果次第で変わってきます。しっかりウォッチしていきましょう。
株式 | 終値 | 前日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500 | 5471.05 | 62.63 | 1.16% |
ダウ工業株30種 | 40829.59 | 484.18 | 1.20% |
ナスダック | 16884.60 | 193.77 | 1.16% |
米主要3指数はすべて1%近く上昇しました。
S&P500はすべての主要セクターが上昇。テスラとエヌビディアが超大型株の上昇をけん引しました。
小型株で構成されるラッセル2000は0.3%上昇しました。
チャートではこんな感じです。
ヒートマップはこのような状態になっています。全体的に売られた先週末と打って変わって資金が流入していることがわかります。
しかし、Googleは−1.7%と下落しています。
債券市場
米国債は経済指標の材料待ちで様子見ムードが漂っています。
国債 | 直近値 | 前日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.00% | -1.3 | -0.33% |
米10年債利回り | 3.70% | -0.6 | -0.15% |
米2年債利回り | 3.68% | 2.9 | 0.79% |
為替市場
ニューヨーク外国為替市場では、ドルが堅調に推移し、1ドル=143円前半で取引を終えています。
原油先物
原油先物価格は反発しました。
WTI先物は前営業日比1.04ドル(1.5%)高の1バレル=68.71ドルで取引を終えています。
金先物
金相場は小幅上昇に留まりました。こちらもCPIの発表待ちといった状況です。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前日比8.10ドル(0.3%)上げて、1オンス=2532.70ドルで取引を終えてます。
指標
投資家の恐怖を表すVIX指数は、現在19.46。(前回は22.37)
先週に比べて若干下げています。
強欲指数であるFear&Greed Indexは、”恐怖”を指しています。
CPI発表待ちであるとはいえ、投資家のセンチメントは暗く、株式に積極的になれない、そんな状態だと言えます。
まとめ
以前から相場には「良いニュースは悪いニュース、悪いニュースは良いニュース」というような格言があります。
しかし、今は逆で「良いニュースは良いニュース、悪いニュースは悪いニュース」となっています。当たり前の反応ですよねw
CPIがもし市場予想より大幅に悪化しようものなら、株式相場は大荒れの展開になると思います。FRBの利下げ幅について議論している場合ではなくなります。
アメリカのみならず中国の景気後退懸念から、ガソリン価格が下落している背景があるため、CPIが予想を上振れるといったことは考えにくいです。なので、少なくとも予想通りか、予想より悪い、この結果しか起こらないのではないか?と考えています。
いつも書いていますが、大事なのは今市場にあるリスクを認識しつつ、後悔のないポジションをとっていくことです!
相場に居続けることを考えて、そして株価が上昇したとしても暴落したとしても納得いく投資を行っていきましょう。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。