米国の状況
8月1日の米国株式市場は急落しました。
CPUなどのコンピューター製品を展開するインテル【INTC】は、決算発表後時間外取引で一時18%強下落した。
7-9月(第3四半期)売上高見通しが市場予想を大きく下回った為です。合わせて1万5000人を超える人員削減も発表。これはインテルの全従業員の15%強に相当します。
また10-12月(第4四半期)から株主への配当支払いを停止。株主還元に手厚いはずの米国企業であまりない対応です。
アマゾン・ドット・コム【AMZN】も下落。
こちらも次四半期の見通しが悪かったことが影響しています。営業利益見通しが115億-150億ドル(市場予想の157億ドル)、売上高見通しは1540億-1585億ドル(市場予想1584億ドル)と、どちらも下回っています。
一方、アップル【AAPL】は好調。中国での売り上げ高は147億ドル(予想153億ドル)と、予想を下回るも全体を通した4-6月期売上高は5%増の858億ドル(予想845億ドル)と予想を上回りました。
決算発表後の時間外取引でアップル株は一時1%強上昇しています。
製造業がヤバい!
昨日発表された7月ISM製造業指数は、予想49.0に対して結果46.8。
景気拡大と縮小の分かれ目となる50を大きく下回っています。
過去8カ月で最大の活動縮小を示し、受注と生産の縮小が加速し、雇用の指数は4年ぶりの低水準となっています。
この結果を受けたこと&本日発表される雇用統計を控え、株式市場ではリスクオフムードが漂っています。
終値 | 前日比 | 変化率 | |
S&P500種株価指数 | 5446.68 | -75.62 | -1.37% |
ダウ工業株30種平均 | 40347.97 | -494.82 | -1.21% |
ナスダック総合指数 | 17194.14 | -405.26 | -2.30% |
と主要3指数は軒並み下落しています。
先日FOMCにて決定された8会合連続の政策金利維持。この判断は正しかったのでしょうか?足元の製造業の景気は確実に悪化しています。
昨日ISMと同時に発表された、先週の米新規失業保険申請件数は24.9万件と、ほぼ1年ぶりの水準に増加しています。
もしかしたら本日発表される雇用統計、ついに悪い数字が出てくるかもしれません。仮に表面上良かったとしても、しっかり内訳&内容を精査して判断したいです。
最後に投資家のセンチメントを表すVIX指数(恐怖指数)とFear & Greed Indexを確認して終わりたいと思います。
投資家心理としては弱気になっている兆候が見られます。今年の利下げ回数が3回と市場関係者が予想していますが、仮にFRBが3回利下げしたとして経済指標が軒並み悪いものが出てしまったら、利下げ=株高ではなくなります。
ソフトランディングとか株式が史上最高値更新とか、そういったポジティブな話題が出なくなるでしょう。
繰り返し伝えていますが、私は長期を前提にインデックス投資している身です。仮にどれだけ短期的に経済状況が悪い材料が出たとしても、未来を信じて投資していくつもりです。
ですが未来は誰にも分からない、ことも事実です。どちらに転んでも後悔しない、そんな投資スタイル&ポートフォリオを組んで、投資を継続していきたいです。
一例を挙げるとメインの投資先を米国株から全世界株に変える、そして米国の高配当株ETFを買っていく。こうすれば経済成長の恩恵はインデックスで享受でき、企業の利益は配当金で受け取るといったことが可能です。
あくまで一例ですよ。もう少し攻めたい方は個別株やレバレッジ商品の検討が必要です。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。