株式市場
18日の米株式相場は下落しました。FOMCで50bp=0.50%の利下げが決定されたものの、FRBのパウエル議長が記者会見で「緩和を急がない」と述べたことが影響しています。
その代わり利下げの恩恵を受けやすい中小型銘柄で構成されるラッセル2000は小幅上昇で取引を終えました。
株式 | 終値 | 前日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500 | 5618.26 | -16.32 | -0.29% |
ダウ工業株30種 | 41503.10 | -103.08 | -0.25% |
ナスダック | 17573.30 | -54.76 | -0.31% |
今回のFOMCで0.50%の利下げが行われることは、(ある程度)市場に織り込まれていました。しかし市場参加者の関心はその先、「これからの利下げペース」に移っています。
パウエル議長から「急がない」と明確なメッセージが発信されたことで、年内に後1回(少なくとも0.5%規模の利下げ)が行われると見越していた市場参加者が方針を変えざるを得なくなったため下落したものと推測しています。
チャートではこんな感じです。
S&P500
NYダウ平均
ナスダック
ラッセル2000
ヒートマップはこのような状態になっています。
債券市場
米国債は下落しました。FOMC決定後は上昇したが、再び下げに転じてます。
国債 | 直近値 | 前日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.03% | 6.9 | 1.74% |
米10年債利回り | 3.71% | 6.4 | 1.75% |
米2年債利回り | 3.62% | 1.6 | 0.46% |
為替市場
円は対ドルで一時1.4%高の140円45銭をつけましたが、その後は上げほぼ消してます。
ニューヨーク外国為替市場は、1ドル=142円前半で取引を終えています。
原油先物
ニューヨーク原油先物市場は3日ぶりに反落。
中東での緊張激化や、米国が0.5ポイントの大幅利下げを決定したという買い材料はあったが、需要の弱さを示す兆候がより強く意識された模様。
WTI先物は前日比28セント(0.4%)安の1バレル=70.91ドルで取引を終えています。
金先物
FOMCでの0.5ポイント利下げが発表された後に、金価格は史上最高値を更新したものの、その後は下げに転じてます。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、6.20ドル(0.2%)高の1トロイオンス=2598.60ドルで取引を終えてます。
指標
投資家の恐怖を表すVIX指数は、現在18.22。(前回は17.6)
強欲指数であるFear&Greed Indexは、”強欲”に位置しています。
まとめ
今の米国市場参加者は”将来の利下げペース”に関心が移っています。
今回は半ば予想&期待通りの利下げ幅となったため、一定の安心感が広がったのでしょう。
しかし、「利下げを急がない」とメッセージが発信されたため、経済データが軟調もしくは悪い結果が出てしまった際、大幅な利下げを行ったら市場に不信感が漂うと思います。
そうなれば株価にはネガティブに反応すると思います。
ただ(今のところ)そのようなデータが出て来ないので、現状このまま進んでいくと思います。
為替に関しても、0.5%利下げが既に織り込まれていて、それが”行きすぎていた”感があったため円安に戻ったものと見ています。
ですが日本も19~20日に金融政策決定会合が控えています。日本は政策金利を現状維持するのか?はたまた利上げするのか?注目されます。
この結果次第では為替もそうですが、日本株も荒れる要因になり得ます。
これからの日本市場そして米国市場のどちらにとってもボラティリティの大きい相場になることは必至です。
日本にもその大きな流れが波及するのか?はたまた金融政策の違いで助かるのか?引き続き自分なりの考えを持って対策していきたいですね。
ここ数ヶ月、日本株の値動きが荒いです。1,000円の変動が珍しくない相場環境になっています。惑わされず自分の軸を持って投資していきたいですね。
いつも書いていますが、大事なのは今市場にあるリスクを認識しつつ、後悔のないポジションをとっていくことです!
相場に居続けることを考えて、そして株価が上昇したとしても暴落したとしても納得いく投資を行っていきましょう。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。