日本の代表的な自動車メーカーであるトヨタ自動車。
生産現場の【ムダ・ムラ・ムリ】を徹底的になくし、良いモノだけを効率よく作る「トヨタ生産方式」を採用していることで有名です。
その【ムダ・ムラ・ムリ】は、頭文字であるアルファベットのMから取った「3M」と呼ばれています。
現場によっては後ろの文字を取って「ダラリ」とも呼ばれていたり、そのまま頭文字を取って「3ム」と呼ばれていたりするそうです。
そんな生産性を高めるための基本となる概念である「3M」。
今回は3Mの意味の解説と、生産性向上に向けた実践的な改善方法の一例をご紹介していきます。
ご自身の会社&職場の業務改善の参考に、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは本題に参りましょう。
3M「ムダ・ムラ・ムリ」それぞれの解説
「ムダ」:無駄を持つ、資源のむだな利用
ムダとは、資源の無駄を指します。
使用されない装置や付加価値を生まない作業は、将来的な損失を広げます。
例えば会議の議事録を全てイチから作成するのとかムダですよね?
今であれば「PLAUD NOTE」のようにボイスレコーダーでありながら、AIの技術を使って議事録を作成してくれる機械も存在します。
「ムラ」:不均衡な労働の不足
ムラは、労働の不均衡や無理な労働配分を指します。
繁忙期と閑散期の差が激しすぎたり、能力に差がありすぎる従業員がいたりなどです。
「ムリ」:不合理な運営の深刻さ
ムリとは、無理な労働や運営を指します。
例えば、現場にキツキツの仕事をさせたり、少ない人員で運営を困難にしている状況がそれに対応します。
ムリを続けると従業員の身体的&精神的負担が蓄積され、不良品が増える原因だけでなく、疲労や怪我、労災につながる可能性が高くなり、結果として生産性は落ちます。
それぞれの改善方法
「ムダ」の改善方法
- 5S活動の実施:「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」をもとに、使われていない装置や資料を減らし、管理コストを削減する。
- 装置メンテナンス:装置の保守・保全と有効利用を促進。壊れてから対策すると莫大な時間とコストがかかりますからね。
- データの解析と見直し:結果の出ていない計画や無駄な課題を切り捨て、新たな視点でリソースを配分する。
「ムラ」の改善方法
- マニュアルの徹底:作業手順を事細かに設定して、昨日今日入ってきたばかりの人でも、一定レベルの仕事の成果を上げれるようにする。
- 小口の仕事を増やす:大掛かりな仕事というのは大きく売り上げが立つ可能性がある一方、その分忙しくなるというトレードオフの関係にあります。
1年間を通して小口の仕事をこなせるようにすれば、繁忙期と閑散期のギャップが生まれにくくなります。 - 同業他社との連携:他社との連携を深めて、自社だけで仕事を行う(内製化する)量を減らす。
業務委託などを活用して、外部に仕事を任せていく。
「ムリ」の改善方法
- 仕事フローの再見:仕事の優先順位を見直し、過重な仕事を切り捨てる。
- 部署間のコミュニケーションの強化:無駄な会議や電話対応の減少などでお互いにサポートできる状態を作っていく。
- 人員と資源の最適配分:チームメンバーがそれぞれ最高の結果を出せるようにタスクを配分する。
まとめ
今回は3Mの意味の解説と、生産性向上に向けた実践的な改善方法の一例をご紹介しました。
3M、【ムダ・ムラ・ムリ】は製造業から生まれた考え方ですが、さまざまな業界・業種にも応用が効く考え方です。
自社の業務の中で
・ムダなことはないか?
・ムラになっていることはないか?
・ムリしている(させている)ことはないか?
それらを考えてみることで改善点が浮かび上がってきます。
ぜひ取り入れて実践してみてください😊
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。