こんにちは。
なおモンです。
今日の話題
物価上昇や行き過ぎた円安が絶賛進行中の我らが日本。そんな状況の引き金になったのは、ロシア・ウクライナの問題や中東情勢の悪化、欧米各国の金融政策の引き締めなどの外的要因が挙げられます。
前者に対しては対応策は限られますが、後者に関しては日本も足並みを揃えて同じように方針転換すれば、ここまで酷い事態にならなかったのではないか?、と言われています。
ですから日銀(日本銀行)に対して、以前から😠「利上げしないの?、いやするべきでしょ!」との声が上がっています。
ですが過去を振り返ってみると、日銀が利上げを行った後は悉く株価の暴落や不景気になっています。要するに、利上げを”失敗”し続けている、ということです。
その中でも一番の大失敗なのは、1980年代後半のバブル期に行われた引き締めです。この時日銀は、高騰し続ける資産価格(株式や土地、建物など)の上昇を食い止める目的で金融政策の引き締めを行いました。ですが、結果としてみなさんご存知のように、その後バブル経済が崩壊しました。「バブルが崩壊したのは、日銀が取った政策が間違っていたからだ!」こう主張する人もいるくらい、大チョンボをしてしまったのです。
👨「いやいや、バブルの時ってインフレがものすごく進行してたんでしょ?それを抑えるためだったんじゃないの?」こういう意見や認識を持っていらっしゃる方もいるでしょう。ですが、そこまでインフレは”酷くなかった”むしろ”適正or低いレベルだった”、というデータがちゃんとあります。
1987年~1990年(バブル真っ只中)の一般物価の物価上昇率は、実は0.1~3.1%程度でした。1989年(平成元年)に(あの憎き!)消費税が導入されたことで、物価が価格で見れば上がっています。ですが、インフレ率の年平均は0.6%しかありません!
とてもインフレが進行しているとは言えませんよね?日銀が掲げるインフレ目標2%には程遠いですよね?(まぁこの目標が掲げられたのは2013年からなので、引き合いに出すのは少し違う気がしますが…)
つまり、バブル期には資産価格の上昇に対してだけ対策しておけば良いものを、必要のない金融引き締めまでしてしまったものだから、今現在まで続く「失われた30年」が続いてしまいました。
バブル期以降行われた利上げは?
さて、バブル以降も2000年と2006年に日銀は利上げを行っています。そして失敗しています。ですが、これらに関しては”タイミングが悪い”と個人的に思っています。
というのも、2000年には米国でITバブルの崩壊が、そして2008年にリーマンショックが起こっています。つまり利上げした直後くらいに金融危機が起こってしまったのです。
「米国がくしゃみをすれば日本が風邪をひく」と言われるように、日本と米国の経済は切っても切れない関係にあります。米国がコケれば日本も骨折してしまうのです。
たらればの話になりますが、これらの金融危機がなければ(もしかしたら)利上げは成功していたのかもしれません。
※ちなみに2000年に行われた利上げに対して、反対の立場を取った人物が二名います。これについては後述します。
では同じ轍を踏むのか?
ここまで日銀がしてきた失敗について触れてきました。とはいえ問題なのは過去がどうこうではなく、これからどうなるのか?です。
そもそも論、今の現状は疑いようもないくらい物価が上昇しています。
歴史的な円安が進行したことによるコストプッシュ型(原材料・仕入れコストの負担増)のインフレだとしても、インフレが進行していることには変わりません。
ですので今回は、CPI(消費者物価指数)の動向を見ながら、利上げの判断をするでしょう。なので、『バブル期と同じ状況ではないし、結果も同じにはならない』と思っています。
先ほど2000年に行われた金融引き締めに対して、反対の立場を取った人物がいる、と述べました。
その一人が現日銀総裁の植田氏です。反対理由として「株式市場の動向等をもう少し見極めたい」、「景気情勢等に対する見方は、他の委員と大差ない」と慎重な姿勢でした。
今回に関しても、決断するのに相当慎重になっている印象を受けます。
※まぁ慎重であるが故に、対応にスピード感が無くて批判の的になってたりするのですが…
慎重さが目立つ植田総裁だからこそ、さまざまなデータから総合的に判断してくれるはずです。そして”軽率な判断は下さない”と私は思っています。これがバブル期と同じ轍を踏まない、と考えている一番の根拠でもあります。
とはいえ実際どうなるかは分かりません。私自身、経験が浅い&少資金とはいえ投資をやっている個人投資家です。
ここまで書いておいてなんですが、もしかしたらバブル期のように、株価大暴落&不景気の到来といった事態に巻き込まれるかもしれません。
いつ、どのような事態になったとしても、後悔のない投資のポジションを取っていきたいです。そして、経済の動向に対するアンテナをしっかり立たせて、方針を考えたり機動的に動けるようにしていきます。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。