昨日8月5日に発表されたISM非製造業総合景況指数は、景気拡大と縮小の分かれ目である50を上回る51.4。前回の48.8から上昇、市場予想と同じという結果でした。
これは雇用や受注、業況指数が回復し、サービス業は緩やかなペースで成長していることを示唆しています。
サービス業の雇用指数は昨年9月以来の高水準となってます。
娯楽・レクリエーションや宿泊・食品サービス、鉱業、建設を含む10業種が活動拡大を示してます。一方、活動縮小を示したのは8業種。
ですが、米国株相場は引き続き急落。景気後退懸念が拭えない状況であるため売り優勢になっています。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500 | 5186.33 | -160.23 | -3.00% |
ダウ工業株30種 | 38703.27 | -1033.99 | -2.60% |
ナスダック | 16200.08 | -576.08 | -3.43% |
恐怖指数であるVIX指数はISM非製造業総合景況指数発表前後には、一時1990年までさかのぼるデータで最大の上昇となる65.70を記録した。
その後は好調な経済指標によって落ち着きを取り戻し、現在は38.56に位置しています。
Fear&Greed Indexは極度の恐怖を示しており、投資家たちは株式に対して非常に弱気だということが分かります。
定石通り行くのであればこの指標になった時は良い兆候として、株を買い向かうのが正しい戦略になります。
ですが、景気後退懸念の燻りがまだあることを考えると素直に喜べませんね。
ドル円は一時141円70銭まで円高になったものの、ISMの発表を受けて現在144円前半にまで戻っています。
リソルツ・ウェルス・マネジメントのキャリー・コックス氏は「米経済は危機には陥っていない。少なくともまだその状況ではない」と指摘。「しかし危険ゾーンに入ったと言っていいだろう。米金融当局は雇用市場の亀裂をきちんと認識しなければ、筋書きを見失う恐れがある。まだ何も壊れていないが、壊れつつあり、同当局は後手に回るリスクがある」と述べてます。
かつて債券王と呼ばれたビル・グロース氏は、X(旧Twitter)に「あまりにも不安定で、買値と売値のスプレッドが極端に広がっている」とポスト。「世界の金融システムには過剰なレバレッジが見られるとし、その主な巻き戻しとして円の上昇や行き過ぎた米国債利回りの低下が起きている」とも付け加えてます。
有名なサームルールを提唱した元米連邦準備制度理事会(FRB)エコノミストのクラウディア・サーム氏は、「米国はまだリセッションに陥ってはいないが、それに不快なほど近い」と述べてます。
一体米国経済はどうなってしまうのか?
例えどうなったとしてもNISAやiDeCoで積立投資をしている方はそのまま継続することが重要です。淡々とこなしていきましょう。もちろんリスク許容度の範囲内で。
一方趣味としての投資や攻めた投資として、それ以上に投資している方は一旦冷静になって市場を分析することが必要かもしれません。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。