おはこんばんちは!なおモンだ。
キミたちは、社長の給料ってどうやって決まってると思う?
「会社の売上や利益を見て、社長が自由に決めてるんでしょ?」って思うかもしれない。
その通り!
法律上、社長の給料、つまり「役員報酬」は、基本的には社長が自由に設定できるんだ。
でも、ここに落とし穴がある。
俺の知り合いが、今の会社を立ち上げたばかりの頃、売上もまだ不安定なのに「社長なんだからそれなりの給料をもらわなきゃ」って、見栄を張って役員報酬を高めに設定したことがある。
そしたらどうなったか?
業績が伸び悩んだときに、その高い役員報酬が固定費としてドーンと重くのしかかってきて、会社の資金繰りがめちゃくちゃ苦しくなったんだ。
「せっかく稼いだお金が、自分の給料でほとんど消えていく…」
せっかくリスク取って起業したのに、こんなバカみたいな経験をしてしまったんだ。
今日は、俺自身の失敗談も踏まえながら、役員報酬の設定ミスが会社を倒産に追い込む5つの理由と、正しい役員報酬の決め方について、キミたちに伝えていくよ。
役員報酬の設定ミスが会社を潰す5つの理由
1. 会社の業績が悪化したときに首が締まる
役員報酬は、原則として1年間は変更できない。
だから、会社の業績が良いうちに「来年もこの調子でいくだろう」って高めに設定しちゃうと、業績が悪くなったときに、その高い報酬が重荷となって、あっという間に赤字に転落する。
銀行も、業績が悪いのに社長が多額の報酬を取ってたら「この会社、大丈夫か?」って不信感を抱く。
さらに、税務調査でも「この報酬額は不当だ」と判断されると、税金が二重にかかる可能性もある。
これがどれだけ怖いことか、キミたちには想像もつかないだろ?
2. 会社の借入金を「自分の金」と勘違いする
銀行から借りたお金は、会社の成長のために使うべきものだ。
でも、社長の中には、その借入金を自分の懐に入れてしまう人がいる。
これは「借金で自分の給料を払っている」状態だ。
こんなことをしていたら、銀行からの評価はガタ落ち。
「この社長は経営者としての自覚がない」と判断されて、いざというときの追加融資も難しくなる。
3. 個人の生活レベルが崩壊する
社長の生活レベルも、銀行の審査対象になることを知っているか?
役員報酬をすべて生活費として使い切ってしまうと、会社が不調になったときに報酬を下げられなくなる。
なぜなら、「生活が回らない」からだ。
銀行は「この社長は報酬を下げられないから、いざというときに会社の借金を返せなくなる」と判断する。
だから、社長自身も、好調なときに生活レベルを上げすぎないことが重要だ。
社長個人の貯蓄も、いざというときの会社の資金繰りを助ける、重要な「バッファ」になるんだ。
4. 役員報酬ゼロが長期化している
「俺の給料はゼロでいい!会社の成長のために全部投資する!」
一見、美談のように聞こえるけど、これもやりすぎると危険だ。
社長の収入源が役員報酬しかない場合、生活費は会社から借りることになる。
その結果、貸借対照表に「社長への貸付金」が膨らんでいく。
銀行はこれを見て、「銀行が貸した金を、社長が勝手に使っている」と判断し、最悪の場合「詐欺」と見なされる可能性もある。
最低限の生活費は報酬として受け取り、会社の立て直しに努力する。これが経営者としてあるべき姿だ。
5. 親族を巻き込んで失敗する
親族を役員にしている場合も注意が必要だ。
「身内だから」という甘えから、実力に見合わない報酬を渡してしまうことがある。
親族が「従業員気分」で働いて、実態以上に高額な報酬を受け取っていると、会社の業績悪化を招く一因になる。
経営者として、親族に対しても厳正な評価を下す必要がある。
でも、社長が頑張ったんだから高額な報酬をもらうのは当然だろ?
「いや、俺は夜も寝ないで働いて、死ぬほど頑張ったんだ。高額な報酬をもらうのは当然だろ!」
うん、その気持ちは痛いほどわかる。俺もそう思ってた時期があった。
でもさ、その報酬で、キミは本当に幸せになれるのか?
もしキミが、目先の高額な報酬に目がくらんで、会社の財務状況を無視した結果、会社を潰してしまったら?
高額な報酬は、所得税で半分近くが消える。そして、会社が潰れたら、収入はゼロになる。
本当に賢い社長は、自分の給料を抑えて、会社に利益を残す。
なぜなら、そうやって会社の価値を高めておけば、将来M&Aで会社を売却したときに、役員報酬として受け取る何倍ものお金が手に入るからだ。
役員報酬で受け取るお金の税金は高いけど、会社の株を売却したときの税金は、たったの20%程度だ。(少なくとも今の税制ではな)
どちらが最終的な手残りが多くなるか、冷静に考えればわかるだろ?
目先の報酬に踊らされるな。未来の自分に投資するんだ。
まとめ:役員報酬は「目標」から逆算して決めろ
じゃあ、結局どうやって役員報酬を決めたらいいのか?
理想の金額は人それぞれだ。
「俺はM&Aで大金を手にするんだ!」って目標があるなら、役員報酬は低めに抑えて、会社の利益を最大化する。
「会社の成長のために再投資するんだ!」って目標があるなら、キャッシュフロー(手元に残る現金)をしっかりと見て、再投資に回せる金額を確保した上で、報酬を決める。
大切なのは、「俺はどこを目指すのか?」という目標を明確にすること。
そして、その目標を達成するために、
- キャッシュフローを常に把握する
- 売上から変動費を引いた「限界利益」を最大化する
- 役員報酬の「ルール」を決めておく
この3つを実践していくことだ。
俺たち社長は、会社を守る最後の砦だ。
安易な役員報酬の設定で、自分の会社を危険に晒すようなことは絶対にするな。
計画的に、賢く、自分の報酬を設計していくんだ。
それが、会社の存続と、キミたち自身の幸せにつながる、たった一つの道だ。
じゃ、またな!