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なおモンの方丈紀 PR

「儲かればお金が増える」は誤解です!! 黒字倒産を避けるためのキャッシュフロー経営の極意とは?

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「黒字倒産」という常識破りの悲劇、その正体とは?

「うちの会社は利益が出ているから、経営は安定しているはずだ。」

そう信じている経営者の方は、もしかしたら一番危険な場所にいるかもしれません。
驚くかもしれませんが、帳簿上は利益が出ているのに、突然倒産に追い込まれる企業は決して珍しくありません。

これが「黒字倒産」と呼ばれる、経営の常識を覆す悲劇です。

なぜ、儲かっているはずの会社が潰れるのか?その根本的な原因は、多くの経営者が「利益」と「現金(キャッシュ)」という、全く異なる二つの概念を混同していることにあります。

企業が息絶えるのは、利益の赤字ではなく、手元の現金が尽きる時です。仕入先に代金を払えない、従業員に給料を払えない、銀行への返済ができない――。
どんなに立派な損益計算書を持っていても、財布の中が空っぽなら、会社はそこでジ・エンド、すなわち終わりです。

利益と現金の「見えない壁」:会計原則が抱える宿命

なぜ、利益と現金はこれほどまでに乖離するのでしょうか?その元凶は、企業会計の根幹にある「発生主義」と、実際の資金の動きである「現金主義」の違いにあります。

発生主義とは、お金の出入りとは関係なく、経済活動が発生した時点で収益や費用を計上する考え方です。
例えば、商品を売れば、代金がまだ入金されていなくても「売上」として記録されます。
これは企業の業績を期間ごとに正確に把握するために不可欠な概念です。

一方、現金主義は、実際にお金が入ったり出て行ったりした時点で初めて記録されます。

P/L(損益計算書)は「発生主義」に基づいて作られているため、そこに表示される「利益」は、あくまで会計上の計算結果であって、そのまま手元の現預金の増減を示すわけではありません。

この会計の仕組みこそが、経営者の「利益」に対する感覚と、会社のリアルな「現金」の状況との間に、深い溝を生み出す根本的な理由なのです。

「利益」と「現金」がズレる5つの落とし穴

では、具体的にどのようなメカニックで利益と現預金がズレ、あなたの会社から現金が静かに失われていくのでしょうか。多くの経営者が陥りがちな「現金流出の落とし穴」を見ていきましょう。

  1. 売掛金の増加: 商品やサービスを提供し、「売上」は計上されても、顧客からの入金が数ヶ月先になる「ツケ払い(売掛金)」が増えすぎると、利益は出ていても手元の現金は増えません。例えば、月5000万円の売上があっても、そのうち8割が回収まで2ヶ月かかる売掛金であれば、その期間は資金繰りに窮する事態になりかねません。
  2. 棚卸資産(在庫)の増加: 売れる見込みで大量に仕入れたり生産したりすると、その分の現金は先に流出します。P/L上はまだ費用になっていませんが、現実はキャッシュが滞留している状態です。これが売れ残れば、不良在庫となって会社の体力を蝕みます。
  3. 設備投資: 新しい機械の導入や店舗の改装など、企業活動に必要な「設備投資」は、多額の現金を一気に使います。P/L上は、この費用は何年かにわたって分割して計上される(減価償却される)ため、利益は大きく減りませんが、現金は急激に減少します。
  4. 減価償却費: これは少し複雑ですが、注意が必要です。減価償却費は会計上の費用であり、実際の現金支出は伴いません。このため、減価償却費が多い会社は、P/L上の「利益」は少なく見えても、実際のキャッシュは思ったほど減っていない、というケースもあります。しかし、この「現金支出を伴わない費用」の存在が、「P/L上の利益」と「手元の現金」の感覚のズレをより複雑にし、経営者が資金の実態を見誤る原因にもなりえます。
  5. 借入金返済: 銀行からの借入金の元金返済は、P/L(損益計算書)には費用として計上されません。しかし、実際には毎月まとまった現金を銀行に支払っており、この「P/Lには乗らないが多額の現金流出を伴う」支出がキャッシュフローを大きく圧迫することが多々あります。

「じゃあ、利益なんて意味がないのか?」――いいえ、決してそんなことはありません。
利益は企業の成長性や持続可能性を示す最も重要な指標であり、将来のキャッシュを生み出す源泉でもあります。

利益なくして企業は成長できません!
つまり儲かって初めてスタートラインに立てるのです! 

しかし、「利益があるから大丈夫」という安易な思い込みこそが、まさに黒字倒産の元凶なのです。

分かりやすく例えると、利益は長期的な成長に必要な「ガソリン」とするならば、現金は会社を”今”動かしていく「エンジンオイル」である。
こう言うことができます。
この認識は持っておいた方が良いでしょう。

会社を守る最終防衛線:今日から始める「キャッシュの目」を持つ経営

企業の安定経営、そして持続的成長の基盤は、何よりも健全な「キャッシュフロー(現金の流れ)」にあります。

利益が出ているかどうかだけでなく、「いつ、いくらの現金が入り、いつ、いくらの現金が出ていくのか」を常に把握し、未来を予測できることこそが、会社を危機から守る最終防衛線となります。

今日から、あなたの会社の損益計算書だけでなく、現金の動きに「目」を向けてください。「現金こそが会社の生命線」という意識を持つための、具体的なステップは以下の通りです。

  1. 「現金第一」の意識改革: 経営の意思決定をする際に、「それは利益にどう影響するか?」だけでなく、「それは現金をどう動かすか?」を常に問いかける習慣をつけましょう。
  2. 資金繰り表の活用: 少なくとも3ヶ月先までの入金・支払いを週単位で予測する資金繰り表を作成し、常に更新してください。これにより、「いつ」「いくら」資金が不足するかを事前に察知し、対策を講じる時間を確保できます。これは、地味で手間がかかる作業ですが、会社の命綱を握る最も重要なツールです。
  3. キャッシュサイクルの改善: 売上から入金までの期間短縮(売掛金回収の迅速化)、仕入れから販売までの期間短縮(棚卸資産の圧縮)、仕入先への支払いサイトの見直しなど、キャッシュの流れを速める工夫を粘り強く実行してください。

未来の経営は、数字、特に「現金」への意識から変わります。
数字は過去を語りますが、現金の流れは未来を照らします。

キャッシュは企業の血液です。その流れを健全に保つことこそが、どんな逆境にも負けない、強い会社を創る第一歩となるでしょう。

今回の内容は、すでに多くのコンサルタントや経営改善・企業財務のプロフェッショナルの方々が、(多少の表現の違いがあれど)発信している内容です。
つまり経営をしていく上で重要な、”本質的な部分である”ということです!

人によっては耳にイカ🦑…いやタコ🐙ができてるくらい聞き飽きた内容だと思いますが、今回学んだ内容をぜひ経営に活かしてみてください。

ここまで読んでくださった方に向けて、この質問を投げかけます。
『あなたは何故起業、会社を立ち上げたのですか?』

もう一度この起源に立ち返ってみてください。きっと目指すべき(目指したい)ゴールが見えてくるはずです。

ABOUT ME
なおモン
閉塞感を感じている現状を変えるべくブログを開設しました noteもやってますので、よろしければ下のリンクから覗いてみてください ※当ブログにはプロモーションが含まれています。

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