米供給管理協会(ISM)が発表した9月の製造業総合景況指数は、6カ月連続で活動縮小を示しました。受注の低迷や雇用活動の低下を反映した形。
結果47.2(前月から変わらず) 予想47.5
一方、米求人件数は804万件、3ヶ月ぶりの水準に増加しています。
前月は速報値767万3000件から上方修正され、771万1000件となり、労働需要減速を示す他の指標と相反する内容となっています。
株式市場
1日の米国株相場は反落。
昨日のパウエル議長の「利下げは急がない」発言で市場が0.25%利下げの織り込みをしていること、そしてISM製造業景気指数が6ヶ月連続で縮小したこと。
さらにイランがイスラエルに大規模なミサイル攻撃を仕掛けたことによる中東での対立激化によって、安全資産を求める動きが強まったことが影響しています。
株式 | 終値 | 前日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500 | 5708.75 | -53.73 | -0.93% |
ダウ工業株30 | 42156.97 | -173.18 | -0.41% |
ナスダック | 17910.36 | -278.81 | -1.53% |
各主要指数のチャートはこんな感じです。
S&P500
NYダウ
ナスダック
ラッセル2000
ヒートマップはこのような状態になっています。
大型ハイテク株が大きく売られる形になりました。
債券市場
米国債市場は上昇。(金利は低下)
先ほども触れたように安全資産である国債に資金が流入したため。
国債 | 直近値 | 前日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.07% | -5.1 | -1.24% |
米10年債利回り | 3.73% | -5.3 | -1.40% |
米2年債利回り | 3.60% | -3.9 | -1.07% |
為替市場
ニューヨーク外国為替市場は、1ドル=143円半ばで取引を終えています。
原油先物
ニューヨーク原油先物市場は大幅上昇。
イランがイスラエルをミサイル攻撃したことを受け、供給混乱のリスクが高まったため。
WTI先物は前日比1.66ドル(2.4%)高の1バレル=69.83ドルで取引を終えています。
金先物
金相場は反発。
中東情勢の悪化が意識され、安全資産に資金が流入したため。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、30.90ドル(1.2%)高の1トロイオンス=2690.30ドルで取引を終えてます。
指標
投資家の恐怖を表すVIX指数は、現在19.27。(前回は16.72)
中東情勢の影響で急上昇しています。
強欲指数であるFear&Greed Indexは、昨日の”極度の強欲”から減少し”強欲”に位置してます。
まとめ
今週は雇用や景況に関する経済指標が連続で発表されます。
今日(10/2水)は雇用統計の前哨戦ADP雇用者数
10/3木はISM非製造業景気指数
10/4禁は本命の雇用統計、失業率&非農業部門雇用者数
といったスケジュールになっています。
これらの結果次第で11月の利下げ、および将来の利下げペースが決まります。
そして中東情勢の先行き懸念や大統領選まで約1ヶ月となり、さらなる不透明感が漂う相場状況に突入していきます。
労働市場に関する経済指標が相反するデータになっていて、投資戦略の方向性が決めにくい現状です。
いつも書いていますが、大事なのは今市場にあるリスクを認識しつつ、最悪&最高のシナリオを考えて、後悔のないポジションをとっていくことです!
相場に居続けることを考えて、そして株価が上昇したとしても暴落したとしても納得いく投資を行っていきましょう。
今回は以上になります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。